綱島駅西口から徒歩2分。自宅サロンから駅前店舗へ移転し、よもぎ蒸し専門店から複合サロンへ進化した「minaluna」を立地と業態変遷から分析
神奈川県横浜市港北区綱島西1-14-5 ジョイビル2F。東急東横線「綱島」駅西口から徒歩2分という好立地に、黄土よもぎ蒸し&ドライヘッドスパの専門店「minaluna(ミナルナ)」があります。2019年9月に樽町の一室でひっそりと開業し、2021年7月に駅前の商業ビルへ移転、単一メニューだったよもぎ蒸しにドライヘッドスパを加えた複合サロンへと進化してきたこの歩みは、なぜこの順序で選ばれたのか。綱島駅商圏のデータと、旧店舗・現店舗の立地比較から、立地の意味と業態選択の背景を店舗立地研究所が分析します。
2019年9月、樽町の自宅サロンとして開業
2021年7月、綱島駅前へ移転・リニューアルオープン
女性専用・完全個室・完全予約制
2022年〜保護猫預かりボランティア活動中
店舗立地研究所が、地域で気になるお店を独自に取り上げ、その店舗ならではの魅力や工夫を深掘りするとともに、商圏特性、店舗立地、顧客層、利用動機などの観点から分析するシリーズです。単なる店舗紹介や格付けではなく、実在するお店を通じて、「なぜこの場所で、このお店が支持されるのか」を考えます。
公開情報をもとにした分析では、確認できた事実と店舗立地研究所による考察・提案を区別して掲載します。店舗への取材が実現した場合は、オーナーの声や現地で確認した情報を加えた「リアル店舗レポート」として、さらに詳しくご紹介します。
先に結論:「minaluna」の最大の特徴は、駅前の一等地からスタートしたのではなく、住宅地の一室で始めた自宅サロンとしての実績を土台に、より良い立地への移転を段階的に実現してきた「実績先行・立地後発」という業態変遷にあります。2023年にECサイト単独でスタートし2025年に実店舗を構えた「and INDEPENDENT」がオンラインでの実績を先行させたのに対し、minalunaは自宅サロンというオフラインの小さな実店舗での実績を先行させ、約1年10ヶ月後に駅前2分の商業ビルへ移転するという道を選びました。方向性は異なりますが、「まず信頼と実績を積み、その後に理想の立地を選ぶ」という順序自体には共通する合理性が見て取れます。
minalunaは、神奈川県横浜市港北区綱島西1-14-5 ジョイビル2Fに店を構える、黄土よもぎ蒸しとドライヘッドスパを専門とする女性専用の完全予約制サロンです。東急東横線「綱島」駅西口から徒歩2分、2023年3月に開業した「新綱島」駅からも徒歩5分というアクセスの良さを持ち、アジアンリゾート風の内装と水槽、そして「プラネタリウムのある部屋」でのドライヘッドスパというユニークな空間設計が特徴です。
公開情報をたどると、minalunaの歩みは2019年5月、公式Twitter(現X)アカウントの開設から確認できます。「横浜綱島にある黄土よもぎ蒸しサロンminalunaです。現在開店に向けて一所懸命頑張っています」という当時の投稿からは、開業準備を地域に向けて発信しながら進めていた様子がうかがえます。地域情報サイト「tsunashima.love」の記事によれば、2019年9月1日、横浜市港北区樽町2-12-25-4――綱島街道と大曽根商店街のあいだに位置する場所――にて、黄土よもぎ蒸しサロン「minaluna」がグランドオープンしました。この時点でのメニューはよもぎ蒸し単体(基本コース30分3,500円など)であり、現在のようなドライヘッドスパは扱っていませんでした。
「本日7月3日で4周年を迎えることができました」「おかげさまで7/3でリニューアルオープンから5周年を迎えます」
――公式Facebook「Minaluna 黄土よもぎ蒸し&ドライヘッドスパの専門店」より
この投稿にあるとおり、minalunaは2021年7月3日に現在の綱島西1-14-5 ジョイビル2Fへ移転し、これを「リニューアルオープン」と位置づけています。公式サイトの案内文にも「自宅サロンから店舗へリニューアル移転してから、おかげさまで7/3で5周年を迎えます」という記述があり、樽町時代の運営形態が「自宅サロン」であったことが明確に確認できます。つまりminalunaは、住宅地の一室からスタートし、約1年10ヶ月の運営を経て、駅前2分という好立地の商業ビルへ移転するという成長を遂げてきたお店です。
- 店舗名
- minaluna(ミナルナ)黄土よもぎ蒸し&ドライヘッドスパの専門店
- 所在地
- 神奈川県横浜市港北区綱島西1-14-5 ジョイビル2F
- 運営
- 長谷川 美奈子(オーナーセラピスト)。東京都生まれ、神奈川県川崎市育ち。会社員からリラクゼーション業界に転身
- 沿革
- 2019年9月1日、横浜市港北区樽町2-12-25-4にて自宅サロンとしてグランドオープン。2021年7月3日、綱島駅西口徒歩2分の現在地へ移転・リニューアルオープン
- 業態
- 女性専用・完全個室・完全予約制の黄土よもぎ蒸し&ドライヘッドスパ専門サロン
- アクセス
- 東急東横線「綱島」駅西口から徒歩2〜3分/東急新横浜線「新綱島」駅から徒歩5分
- 取扱メニュー
- 黄土よもぎ蒸し(単体・ペア割・学割)、ドライヘッドスパ、セルフよもぎ蒸し、各種組み合わせコース
- 価格帯
- よもぎ蒸し30分3,500〜4,500円程度、ドライヘッドスパ60分12,000円(通常)、人気の組み合わせコースで6,000〜9,000円程度
- 営業時間
- 10:00〜21:00
- 定休日
- 元旦・1月2日(原則年中無休。公式媒体によっては「不定休」との表記も見られます)
- 特色
- 2022年より保護猫の預かりボランティア活動を実施中
- 公式サイト
- minaluna.jp
- 公式Instagram
- @yomogi.minaluna
多くの美容サロンは開業時点で駅前の物件を借りることを目指しますが、minalunaはまず樽町の住宅地に自宅サロンを構え、そこでの実績と口コミを土台に、約1年10ヶ月後に綱島駅西口徒歩2分という好立地への移転を実現しました。初期投資を抑えながら固定客とセラピストとしての経験を積み、その後に理想の立地へ「昇格」するという順序は、通行量に依存しない立地でも十分な実績を作れることを示す好例です。
開業当初の樽町時代は「黄土よもぎ蒸しサロンminaluna」として、よもぎ蒸し単体のニッチな専門店でした。駅前移転後、ドライヘッドスパをメニューに加え、店名も「minaluna 黄土よもぎ蒸し&ドライヘッドスパの専門店」へと変更しています。単一メニューでニッチ市場を開拓したのち、関連性の高い2つ目の専門メニューを組み合わせて客単価と来店動機の両方を高めるという、複合サロン化の典型的な戦略が見て取れます。
女性専用・完全個室・完全予約制というプライベート性を徹底する一方、公式Instagramのプロフィールには「2022年〜保護猫預かりボランティア活動中」と明記されています。効果訴求が中心になりがちな美容サロン業態のなかで、事業とは直接関係のない社会的な活動を並行して発信することが、単なる施術提供者ではない人間味のあるブランドイメージの構築につながっていると考えられます。
minalunaが現在位置する綱島駅周辺は、店舗立地研究所が別途まとめた商圏分析によれば、半径1,000m圏の夜間人口49,282人、昼夜比0.61という住宅密着型の商圏です。2023年3月の東急新横浜線・新綱島駅開業により新横浜・渋谷方面への直通アクセスを得たことで、来街倍率(商業人口÷夜間人口)は1.16倍に達し、単なるベッドタウンから「地域内で人が動く街」へと変化しつつあるエリアです。高所得世帯比率(年収700万円以上)も31.4%と、一定の消費力を持つ住宅商圏であることが分かります。
minalunaが最初に構えた樽町の自宅サロンは、この綱島駅商圏の中でも駅からやや離れた住宅地内に位置し、完全予約制という業態上、通行量に依存せずSNSや口コミ経由の目的来店を前提にできる立地でした。一方、2021年に移転した綱島駅西口徒歩2分のジョイビルは、駅前という視認性の高さを持ちながらも、あくまで完全予約制・完全個室という運営形態を維持しています。つまりminalunaは、立地のグレードを上げても、業態の核となる「予約制・個室制」という部分は変えずに移転を実現したと言えます。
| 比較項目 | 樽町・自宅サロン期(2019年9月〜2021年7月) | 綱島西・駅前店舗期(2021年7月〜現在) |
|---|---|---|
| 立地タイプ | 住宅地内の一室(自宅サロン) | 駅前商業ビル2階 |
| 綱島駅からの距離 | 徒歩9分程度 | 徒歩2〜3分 |
| 取扱メニュー | 黄土よもぎ蒸し単体 | 黄土よもぎ蒸し+ドライヘッドスパの複合メニュー |
| 想定される来店動機 | SNS・口コミ経由の目的来店が中心 | 目的来店に加え、駅前立地による発見機会も増加 |
| 運営期間 | 約1年10ヶ月 | 5年超(2026年7月で移転5周年) |
※駅別・商圏別の数値は国勢調査・経済センサス等の公的統計を基礎として整理したものです。統計項目により調査時点・調査方法が異なり、店舗の実際の来店客数や売上を示すものではありません。
minalunaの歩みを振り返ると、美容・リラクゼーション業界における個人サロンの成長パターンの一つとして読み解くことができます。オーナーの長谷川美奈子さんは、港北区の地域情報サイト「港北区.jp」に掲載されたインタビューで、会社員時代に原因不明のだるさを抱えていたところ、あるサロンでよもぎ蒸しに出会い、その体験に衝撃を受けたことが開業の出発点だったと語っています。「これは身体にいいものだと自分で体感したからこそ、自分と同じようにどこか不調を感じていらっしゃる方に体験してもらいたい」という思いから、会社勤めを続けながら複数のよもぎ蒸しサロンを巡って開業準備を進め、2019年9月、樽町の自宅サロンとしてminalunaを開業しました。
開業から約1年10ヶ月後の2021年7月、minalunaは綱島駅西口徒歩2分の現在地へ移転しました。この移転を機に、あるいはその後の時期に、よもぎ蒸し単体だった業態にドライヘッドスパが加えられ、店名も現在の「minaluna 黄土よもぎ蒸し&ドライヘッドスパの専門店」に変更されたと考えられます。長谷川さんはインタビューで「よもぎ蒸しでぽかぽか温まったあとに凝り固まった頭皮をドライヘッドスパでほぐす、というのも自分の体験から素晴らしい組み合わせだと実感したもの」と述べており、この複合メニュー化が単なる客単価向上策ではなく、オーナー自身の実体験に根ざした提案だったことがうかがえます。
ここからは、店舗の現在の顧客構成や実施状況を確認したものではなく、公開情報と業態の傾向、エリア特性から考えられる今後の可能性です。すでに実施されている取組が含まれる可能性があります。
長谷川さんはインタビューの中で「今後、男性向けのヘッドスパメニューも提供したいと考えています」と述べています。現在は女性専用・カップル利用時のみ男性可という運用ですが、男性単独でも利用できるメニューや時間帯を設けることで、女性専用という強い制約を保ったまま、需要の裾野を広げられる可能性があります。
公式サイトのニュースには、5周年記念のくじ引き景品として「ボタニカルバター」「モリンガパウダー」「はちみつ」「よもぎ茶」といった商品名が確認できます。これらを単発の記念品としてだけでなく、店頭やオンラインで継続的に販売できる商品ラインとして整えることで、施術以外の収益源や、来店できない顧客との接点を作れる可能性があります。
2022年から続く保護猫預かりボランティア活動は、綱島・大倉山エリアで活発な保護猫の里親募集活動やTNR活動を行う地域団体との連携余地を持っています。譲渡会告知の相互発信や、来店者向けの保護猫写真展示といった形で、施術目的以外の来店動機や地域との接点を広げられる可能性があります。
綱島駅西口から徒歩2分という視認性の高い立地にありながら、内部は水槽やアジアンリゾート風の内装、プラネタリウムのある部屋という、外からは想像しにくい空間が広がっています。この「外から見える立地」と「内側の意外性」のギャップを、来店前の顧客に向けて写真や動画でより丁寧に伝えることは、駅前立地の強みを最大限に活かす発信になると考えられます。
長谷川さんはインタビューで「スタッフが常駐しているのもポイント」「不安な気持ちが少しでもあるとリラックスできませんよね」と、初めての利用者の不安を取り除く工夫を語っています。よもぎ蒸しという体験自体に馴染みのない層に向けて、初回カウンセリングの様子や個室内の説明といった「よもぎ蒸しがまだ気になるけどやったことがない」という層への丁寧な案内コンテンツを充実させることは、業態の特性上、特に重要な投資になると考えられます。
自宅サロンから駅前店舗への移転、そして単一メニューから複合メニューへの拡張という道を歩んできたminalunaには、同様の展開を検討する個人サロン事業者にとって参考になる検討点もあります。以下はminalunaが現在必要としている、または各制度を利用できると判断したものではありません。同様の業態展開を検討する事業者にとっての一般的な選択肢です。
minalunaは約1年10ヶ月の自宅サロン運営を経て、駅前物件への移転を実現しています。固定費の低い自宅サロンでセラピストとしての経験と一定の固定客を築き、事業として継続できる見通しが立った段階で、初めて賃料負担の大きい駅前物件へ移行するという順序は、個人サロンが無理なく事業規模を拡大していく上で参考になる進め方です。
「黄土よもぎ蒸しサロンminaluna」から「minaluna 黄土よもぎ蒸し&ドライヘッドスパの専門店」への店名変更は、既存客に新メニューの存在を明確に伝える効果を持ちます。単にメニューを追加するだけでなく、店名やブランド表記そのものを見直すことで、既存客・新規客の双方に業態変化を印象づけられるという点は、複合サロン化を検討する事業者にとって参考になる工夫です。
補助金は、採択や交付決定が約束されるものではなく、申請前に契約・発注・支払いをすると対象外になる制度もあります。まず事業の課題と必要な投資を整理し、その後に対象制度、公募期間、補助対象経費を確認する順番が重要です。2026年8月時点では、小規模事業者持続化補助金(自宅サロンから店舗への移転にかかる販路開拓費用等が対象になり得るケースがあります)、横浜市が実施する小規模事業者店舗改修助成事業などがあります。募集期間、予算残額、対象経費などは変わるため、必ず申請時点の公式情報を確認する必要があります。
minalunaの歩みは、2019年の樽町・自宅サロン開業から、2021年の綱島駅前移転、そして単一メニューから複合メニューへの拡張まで、約7年をかけて段階的に業態を成長させてきた過程でした。駅前一等地でスタートするのではなく、まず住宅地の自宅サロンで実績と経験を積み、そのうえで理想の立地へ移転するという順序は、初期投資を抑えながら着実に事業を育てる個人サロンの一つのモデルケースだと言えるでしょう。夜間人口5万人規模、来街倍率1.16倍という綱島駅商圏のなかで、「完全個室・女性専用」という閉じた安心感と、保護猫活動という開いた発信を両立させながら、このサロンが今後どのように育っていくのか、注目に値するテーマです。
店舗立地研究所では、飲食店、物販店、古着・ヴィンテージブランド、美容サロン、パーソナルジムなど、地域で営業する店舗の魅力を、立地・商圏・顧客層の視点から紹介しています。
掲載・取材をご希望の店舗様は、公式LINEまたはお問い合わせフォームからお気軽にご連絡ください。店舗の出店・移転・商圏分析、事業計画、資金調達、補助金活用、集客、省力化のご相談についても対応しております。
- minaluna 公式サイト(minaluna.jp)(店舗概要、利用の流れ、5周年ニュース記事「リニューアルオープンから5周年を迎えます」)
- minaluna 公式Instagram(@yomogi.minaluna)(自己紹介文、保護猫預かりボランティア活動の記載)
- Minaluna 黄土よもぎ蒸し&ドライヘッドスパの専門店 公式Facebook(4周年・5周年の告知、所在地・営業時間)
- ミナルナ(minaluna)|ホットペッパービューティー(クーポン・価格情報、スタッフ紹介、口コミ評価、平均予約金額データ)
- 港北区.jp「長谷川 美奈子 オーナー(minaluna)の独自取材」(開業の経緯、オーナーの経歴、業態への思い。2024年5月取材)
- 港北区.jp「minaluna アクセス情報」(所在地、電話番号、最寄駅)
- tsunashima.love「横浜でも数少ない黄土よもぎ蒸しサロンが綱島に!『minaluna』が9月1日にグランドオープン」(樽町時代の開業日、当時の所在地・価格・メニュー)
- 店舗立地研究所「綱島駅に出店するなら|商圏分析・立地・店舗物件選びの完全ガイド」(綱島エリアの商圏データ、新綱島駅開業の経緯)


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