大阪メトロ御堂筋線・8駅の出店立地比較
大阪メトロ御堂筋線で店舗を出すならどの駅?江坂・新大阪・梅田・本町・心斎橋・なんば・天王寺・なかもずを業種別に比較
大阪の都心軸を走る同じ御堂筋線でも、江坂の業務・住宅、新大阪の広域交通、梅田の巨大商業、本町のオフィス、心斎橋・なんばの目的来街、天王寺の地域ターミナル、なかもずの住宅・乗換では、売上が生まれる時間と物件条件が異なります。店舗立地研究所の駅別1km商圏レポートを基準に、同一定義の交通調査、導線、業種、階数、固定費の考え方を組み合わせて比較します。
- 8駅を広域新規型、オフィス型、地域リピート型に分ける考え方
- 飲食、美容、整体・リラクゼーション、ジム、塾、小売に向く候補駅
- 乗降人員を店前通行量と混同せず、主要出口・時間帯を検証する方法
- 1階路面、空中階、商業施設、居抜き・スケルトンの成立条件
- 物件を進められる条件と、申込みを見送るべき条件
結論:御堂筋線は「人の多さ」より売上のつくり方で駅を選ぶ
最初に候補を絞るなら、次の考え方です
- 広域の新規客、買物客、観光・来街需要を狙うなら心斎橋・なんばが検証候補です。ブランド認知、回転率、多言語対応、競合との差別化があり、高い固定費を保守的売上で負担できることが前提です。
- 最大規模の商業集積と就業・乗換需要を狙うなら梅田です。ただし、駅利用者が多いことだけでは出店根拠になりません。商業施設内、地下街、東西南北の街区で顧客と賃料負担が大きく変わるため、初出店の小規模店は対象ゾーンを絞ります。
- 平日昼・仕事帰りのオフィス需要なら本町、広域交通と出張・宿泊需要なら新大阪が候補です。本町は休日、新大阪は駅構内・駅ビル内で完結する人流を弱点として織り込みます。
- オフィス需要と地域リピートを両立するなら江坂が候補です。駅前だけでなく、オフィス側と住宅側の方向、平日と休日の売上比率を分けて検証します。
- 買物・通院・通学を含む地域ターミナル型なら天王寺が候補です。駅・商業施設・阿倍野側・動物園側で客層が違うため、駅名ではなく街区で判断します。
- 居住者、通勤者、学生の継続利用を狙うならなかもずが候補です。広域の飛び込み集客より、住宅方向の生活導線、予約、紹介、駐輪・駐車の使いやすさが重要です。
梅田、心斎橋、なんば。集客範囲は広い一方、競合、固定費、街区選択、スタッフ確保の難易度も上がります。
新大阪、本町、江坂。昼食、短時間サービス、仕事帰りを検証し、休日の売上不足を織り込みます。
天王寺、なかもず、江坂。住宅・通学・通院・買物の反復導線上に物件があることが前提です。
出店判断サマリー
| 駅 | 商圏タイプ・主な顧客 | 強み | 弱み・最大のリスク | 条件付きの出店判断 |
|---|---|---|---|---|
| 江坂 | 業務・住宅混合/就業者、単身者、近隣居住者 | 駅1km圏は昼間人口が夜間人口を上回る一方、居住人口と単身世帯も厚く、平日オフィス需要と地域リピートを組み合わせて検証できます。 | 平日昼の賑わいを休日・夜間にもそのまま当てはめることです。駅の東西・南北でオフィスと住宅への流れが異なります。 | 平日売上と居住者の再来店を別々に試算でき、対象方向の生活・就業導線に物件がある場合に候補です。 |
| 新大阪 | 広域交通・業務・宿泊/出張者、就業者、宿泊者 | 新幹線、JR在来線、御堂筋線が接続する広域交通拠点です。短時間飲食、ビジネス支援、出張・宿泊に関連する需要を検証できます。 | 大きな駅利用者数の多くが駅構内・駅ビル・乗換で完結し、候補物件前へ出ない可能性があります。曜日・時間による変動も大きい点です。 | 改札からホテル・オフィスへの実動線を確認でき、短時間利用や目的来店で駅内競合と差別化できる場合に候補です。 |
| 梅田 | 超広域商業・業務・乗換/買物客、就業者、観光客 | 御堂筋線8駅の中で2025年調査の乗降人員が最大です。複数鉄道、百貨店、商業施設、オフィスが集まり、業態ごとに大きな需要を検証できます。 | 「梅田」という名称の中に地下街・施設・街区が多数あり、駅徒歩だけでは導線を説明できません。賃料、競合、採用、施設ルールの負担も重くなります。 | 明確なブランド、新規獲得力、処理能力があり、対象街区の保守売上で固定費を負担できる場合に候補です。 |
| 本町 | オフィス・業務/就業者、法人、仕事帰り客 | 御堂筋線・中央線・四つ橋線が交わる業務集積で、平日昼食、法人利用、仕事前後のサービスを検証しやすい駅です。 | 平日と休日、昼と夜の差を過小評価しやすい点です。同じ本町でも淀屋橋寄り、船場、堺筋本町寄りで通行目的が変わります。 | 平日中心の収支が成立し、予約・法人需要または地域客で夜・休日を補える場合に候補です。 |
| 心斎橋 | 目的来街・買物・観光/若年、買物客、国内外来街者 | 駅1km圏は昼間人口・商業人口が夜間人口を大きく上回り、御堂筋、心斎橋筋、アメリカ村、東心斎橋など複数の目的地があります。 | 来街者数が多くても、対象客が通る通り、価格帯、時間帯と合わなければ入店につながりません。競合、広告費、短期的な話題依存にも注意が必要です。 | 商品・体験に来店理由があり、対象ゾーンを選び、平日・休日と国内外客の売上を分けて試算できる場合に候補です。 |
| なんば | 広域商業・観光・娯楽・交通/買物客、観光客、乗換客 | 複数鉄道と商業・飲食・娯楽が集まり、道頓堀、戎橋、千日前、難波駅周辺で異なる来街需要を検証できます。 | 乗換客と駅外来街者を混同しやすく、同じ徒歩分数でも地下出口・道路・商業施設で人流が分断されます。夜間運営や近隣対応も業態により重くなります。 | 高回転または強い目的来店を作り、出口・通り別の現地計測と多客対応ができる場合に候補です。 |
| 天王寺 | 地域ターミナル・商業・生活/家族、学生、通勤者、通院客 | 鉄道・バス、商業施設、公園・文化施設などが近接し、広域買物と周辺住民の日常需要を組み合わせて検証できます。 | 天王寺側と阿倍野側、駅直結施設と路面、動物園側では目的と客層が異なります。駅全体の人数を一つの物件へ当てはめると過大評価になります。 | ファミリー・学生・通勤者など主対象を絞り、その層の出口と利用時間に物件が合う場合に候補です。 |
| なかもず | 住宅・乗換・文教/居住者、通勤者、学生 | 駅1km圏は夜間人口が昼間人口を上回る住宅型で、御堂筋線始発・終端と南海泉北線・高野線への接続があります。地域リピート型を検証できます。 | 乗換規模を駅外人流とみなすこと、駅前だけで自動車・自転車を含む生活圏を判断することです。2025年交通調査は2024年調査より減少しています。 | 住宅方向、学校・通勤導線、駐輪・駐車条件を確認し、予約・紹介・継続利用で採算が合う場合に候補です。 |
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基本データ:2025年交通調査を同じ定義で比較する
下表は大阪メトロが2025年11月11日(火)に実施した交通調査の「乗車・降車・乗降人員」です。年間の1日平均ではなく、指定日の1日調査です。2024年調査比は、当研究所が2024年11月12日の同種調査との増減率を再計算したものです。
| 駅 | 乗車人員 | 降車人員 | 乗降人員 | 2024年調査比 | 読み方の注意 |
|---|---|---|---|---|---|
| 江坂 | 44,078人 | 44,444人 | 88,522人 | +3.49% | 北大阪急行との接続駅ですが、資料注記に従い地下鉄利用者のみ |
| 新大阪 | 81,389人 | 81,683人 | 163,072人 | +7.50% | JR・新幹線の人数を加えたユニーク利用者数ではない |
| 梅田 | 217,351人 | 217,630人 | 434,981人 | +3.39% | 大阪メトロ梅田駅の数値。東梅田・西梅田や他社線を合算しない |
| 本町 | 106,113人 | 107,781人 | 213,894人 | +3.76% | 大阪メトロ内の複数路線を駅単位で集約した公表値 |
| 心斎橋 | 91,813人 | 98,205人 | 190,018人 | +5.46% | 長堀鶴見緑地線を含む駅単位の公表値。店前通行量ではない |
| なんば | 180,623人 | 187,223人 | 367,846人 | +6.19% | 大阪メトロ駅単位の公表値。他社線との単純合算は不可 |
| 天王寺 | 127,078人 | 126,024人 | 253,102人 | +3.95% | 谷町線を含む駅単位の公表値。JR・近鉄等は含めない |
| なかもず | 33,603人 | 32,285人 | 65,888人 | -4.61% | 大阪メトロのみ。南海高野線・泉北線は別事業者 |
店舗立地研究所の1km商圏データで見る3つの典型
8駅すべての駅別レポートを確認したうえで、商圏構造の差が分かりやすい江坂・心斎橋・なかもずを例示します。比較半径は1,000mですが、人口系は2015年国勢調査、商業人口は2021年経済センサスなど、指標ごとに年度が異なります。順位付けではなく、出店モデルを分けるための材料です。
| 駅 | 夜間人口 | 昼間人口 | 商業人口 | 昼夜人口比 | 店舗立地への示唆 |
|---|---|---|---|---|---|
| 江坂 | 48,132人 2015年 |
68,036人 2015年 |
49,271人 2021年 |
1.41 68,036÷48,132 |
就業需要がある一方、居住者の反復需要も設計できる業務・住宅混合型です。 |
| 心斎橋 | 38,956人 2015年 |
229,711人 2015年 |
547,845人 2021年 |
5.90 229,711÷38,956 |
域外からの就業・来街を前提とする都心商業型です。人口の大きさより目的地・通りとの適合が重要です。 |
| なかもず | 40,176人 2015年 |
33,461人 2015年 |
39,386人 2021年 |
0.83 33,461÷40,176 |
夜間人口が昼間人口を上回る住宅型です。帰宅・休日・予約・紹介を中心に組み立てます。 |
この8駅ならではの特徴:主要導線と成立条件
江坂:オフィス街と単身・住宅需要を一つの売上にしない
確認済み事実:江坂駅1km商圏レポートでは、2015年昼間人口68,036人・夜間人口48,132人、2020年総世帯31,876世帯・1人世帯20,627世帯です。1人世帯比率は20,627÷31,876=64.7%です。
分析・仮説:平日昼の就業者向け飲食、仕事帰りの美容・整体、近隣単身者の日常利用は、同じ店でもピークと商品が違います。駅前の南北導線、オフィスビル側、マンション側を分け、平日12時、18〜21時、休日昼に物件前を計測します。
新大阪:巨大な交通量より「駅の外へ出る目的」を確認する
確認済み事実:新大阪駅1km商圏レポートは、駅周辺を広域交通と業務機能を持つ商圏として整理しています。大阪市は新大阪駅周辺地域のまちづくり方針を公表しており、長期的な都市機能強化が検討されています。
分析・仮説:出張者は乗換や駅構内で用事を済ませる場合があり、乗降人員の全てが駅外店舗の候補客ではありません。新幹線・JR・御堂筋線の改札から、オフィス、ホテル、バス・タクシーへ進む方向を分けます。朝、昼、夕方、宿泊者の夜で需要を確認します。
梅田:一つの駅前ではなく、複数の商業・業務ゾーンとして見る
確認済み事実:梅田駅1km商圏レポートは、大規模商業・業務・交通機能の集積を示しています。うめきた2期の「グラングリーン大阪」は2024年9月に先行まちびらきし、2027年度の全体開業に向け段階的な整備が続いています。
分析・仮説:北側の新街区、JR大阪駅周辺、阪急側、東通り、地下街、四つ橋側では、買物・就業・飲食・夜間娯楽の比重が異なります。駅徒歩分数だけでなく、どの改札・施設から何時に誰が来るかを図面と現地で確認します。再開発効果は候補物件前へ人が届くかで判断します。
本町:平日昼の強さと、夜・休日の弱さを別に試算する
確認済み事実:本町駅1km商圏レポートでは、駅周辺の業務集積と昼間需要が示されています。大阪メトロの本町駅は御堂筋線・中央線・四つ橋線の接続駅で、2025年調査の乗降人員は駅単位で集計されています。
分析・仮説:御堂筋沿い、船場センタービル周辺、靱公園側、堺筋本町側では、就業者、来訪者、居住者の割合が変わります。飲食は12時台だけでなく11時台・13時台、夜は会食・仕事帰り、休日は地域客を調べます。法人需要がある業態は、一般客と営業方法を分けます。
心斎橋:御堂筋・商店街・アメリカ村・東心斎橋で目的が違う
確認済み事実:心斎橋駅1km商圏レポートでは、2015年昼間人口229,711人・夜間人口38,956人、2021年商業人口547,845人です。2026年4月には心斎橋駅直結の複合施設「クオーツ心斎橋」が開業し、商業・オフィス・ホテルが段階的に稼働しています。
分析・仮説:高級ブランド軸、心斎橋筋の歩行者回遊、若年・カルチャー、夜間飲食では、適する商品・価格・営業時間が異なります。来街者の多さではなく、対象客が候補物件の前をどちら向きに通り、看板を見て入れるかを確認します。
なんば:複数鉄道と複数繁華街を単純合算しない
確認済み事実:なんば駅1km商圏レポートは、鉄道結節、商業、飲食、観光・娯楽の複合商圏を示しています。大阪市はなんば駅周辺で道路空間再編を進め、御堂筋を車中心から人中心へ転換する将来像を公表しています。
分析・仮説:南海難波駅側、大阪メトロ各出口、道頓堀・戎橋、千日前、湊町側では、通行目的とピーク時間が違います。道路空間の整備は滞在を促す可能性がありますが、個別物件の売上増を保証しません。工事中・完成後の歩行方向も確認します。
天王寺:天王寺側と阿倍野側で顧客・施設・歩行方向が変わる
確認済み事実:天王寺駅1km商圏レポートは、鉄道・バス、商業施設、周辺居住・通学などが重なる商圏構造を示しています。大阪メトロの公表値は谷町線を含む駅単位で、JR・近鉄等の人数は含みません。
分析・仮説:駅直結施設、あべの側、天王寺公園・動物園側、寺田町・住宅側では、買物、家族レジャー、通学、帰宅、通院の比重が変わります。幅広い層を狙うより、主対象と利用時間を決め、ベビーカー、高齢者、学生、仕事帰りのどれに入口を合わせるかを選びます。
なかもず:始発・乗換の便利さを地域リピートへ変えられるか
確認済み事実:なかもず駅1km商圏レポートでは、2015年夜間人口40,176人・昼間人口33,461人、学生4,552人です。堺市は2024年に中百舌鳥駅周辺活性化基本方針を策定し、駅前広場再編等を検討しています。旧泉北高速鉄道は2025年4月に南海電鉄へ吸収合併され、現在は南海泉北線です。
分析・仮説:大阪公立大学方面、住宅方向、南海との乗換方向、自転車・自動車利用では来店経路が違います。駅前の通行人数だけでなく、帰宅者が立ち寄れる側、休日に家から来やすい側、駐輪・駐車、予約の説明しやすさを確認します。
平日・休日、昼・夜で候補駅は変わる
| 需要時間 | 検証候補 | 主な需要仮説 | 現地で確認すること |
|---|---|---|---|
| 平日朝 | 新大阪、梅田、本町、江坂、なかもず | 通勤・出張・乗換・テイクアウト | 駅へ向かう側か駅から出る側か、購入可能時間、改札・駅内競合、雨天経路 |
| 平日昼 | 本町、梅田、新大阪、江坂、心斎橋 | 就業者ランチ、業務来訪、買物客 | 12時台の集中だけでなく11時・13時台、席回転、テイクアウト、法人休業日 |
| 平日夕方 | 梅田、天王寺、なかもず、江坂、本町 | 帰宅途中、買物、予約、学生 | 住宅方向、乗換で完結する割合、駐輪、最終受付、女性が入りやすい入口 |
| 平日夜 | 心斎橋、なんば、梅田、天王寺、江坂 | 外食、娯楽、宿泊者、仕事帰り | 終電、夜間の安心感、看板照度、騒音・臭い・ごみ、スタッフ帰宅手段 |
| 休日昼 | 梅田、心斎橋、なんば、天王寺、なかもず | 買物、観光、家族、地域生活 | 平日との差、イベント・天候依存、ベビーカー、滞在時間、住宅客の反復性 |
業種・経営モデル別の向き不向き
| 業種・モデル | 検証候補にしやすい駅 | 成立条件 | 注意が必要・向かない可能性 |
|---|---|---|---|
| 飲食 広域・高回転 |
梅田、心斎橋、なんば、天王寺 | 明確な商品力、ピーク処理、多言語・決済、採用、搬入・排気、街区の新規導線 | 少人数運営で高固定費、観光・休日だけに依存、駅利用者数の一定比率で売上を作る計画 |
| 飲食 平日オフィス |
本町、新大阪、江坂、梅田 | 短時間提供、昼の回転、テイクアウト、法人予約、夜・休日を補う商品 | 12時台だけで採算を作る、施設内競合を未確認、休日の固定費負担が重い大型店 |
| 美容サロン | 心斎橋、梅田、天王寺、江坂、なかもず | 新規型はブランド・広告、地域型は再来周期・紹介。給排水、入口、採用、夜間安心感 | 飛び込み中心なのに上階で入口が見えない、広域広告費と高賃料を同時に過小評価する |
| 整体・リラクゼーション | 本町、新大阪、江坂、天王寺、なかもず | 就業者の短時間利用か住民の継続利用を選び、予約、専門性、静穏性、バリアフリーを確保 | 競合との差が価格だけ、乗換客頼み、階段のみで高齢者や荷物客も広く狙う物件 |
| パーソナルジム・ヨガ | 江坂、なかもず、天王寺、本町 | 会員商圏、通勤・住宅導線、床荷重、防音、シャワー、予約枠、解約率を確認 | 梅田・心斎橋でブランド根拠なく大型区画、振動・営業時間・床荷重を申込み後に確認 |
| 学習塾・子ども教室 | なかもず、天王寺、江坂 | 学校・住宅・乗換・送迎動線、駐輪、夕方の安全、保護者待機、避難経路 | 心斎橋・なんばで一般的な地域塾を広域人流だけで計画、学生数を入塾者数とみなす |
| 小売・物販 | 梅田、心斎橋、なんば、天王寺 | 目的買いか衝動買いかを決め、施設・路面、在庫、搬入、間口、ECとの役割を合わせる | 大型施設と同質の商品、空中階なのに目的来店が弱い、観光客の属性を一括りにする |
| クリニック・生活サービス | 江坂、天王寺、なかもず、新大阪 | 診療圏・生活圏、専門科、バリアフリー、長期利用、電気・給排水、行政手続を個別確認 | 梅田・なんばの人数だけで一般診療圏を判断、用途・建築・消防・医療広告等を後回しにする |
物件タイプ:1階路面・空中階・商業施設をどう選ぶか
駅を選んでも、物件の入口、設備、階数、契約条件が業態に合わなければ出店は進められません。基本的な比較は1階店舗と2階以上の店舗物件比較も参照してください。
心斎橋・なんばの新規客型、本町・新大阪の短時間飲食、江坂・なかもずの生活導線型で候補です。間口、進行方向、店内の見え方、段差、待機列、雨天動線を確認します。裏通りの1階が表通りの上階より有利とは限りません。
予約比率の高い美容、整体、ジム、教室、専門飲食で比較できます。駅からの説明しやすさ、建物入口、共用看板、窓面、エレベーター、階段幅、夜間照度が成立条件です。梅田・心斎橋でも検索・指名が弱ければ難しくなります。
梅田、なんば、天王寺、心斎橋、新大阪で候補です。天候に強い一方、営業時間、休館日、売上報告、販促、内装基準、指定業者、共益費、歩合、退店・原状回復条件まで確認します。
居抜きとスケルトンは総投資で比べる
居抜きは内装が残っていても、設備容量、保守履歴、譲渡対象、許可、排気、グリストラップ、空調、給排水が業態に合うとは限りません。スケルトンは自由度がある一方、設計・工事期間と開業前賃料が増えます。比較の前提は居抜き物件とスケルトン物件の違いで整理できます。
失敗しやすい6つの選び方
7ステップの出店判断フロー
よくある質問
初出店なら、梅田・心斎橋・なんばを避けるべきですか?
一律に避ける必要はありません。ただし、ブランドや既存顧客、広告力、多客対応が弱い状態で、高い固定費を駅規模だけで正当化するのは危険です。小区画、予約型、明確な専門性など、必要売上を下げながら目的来店を作れる条件を確認します。
乗降人員が最も少ないなかもずは不利ですか?
単純には判断できません。広域の飛び込み客を大量に取る業態には慎重さが必要ですが、居住者の継続利用、通勤帰宅、学生、予約・紹介を中心にするサービスでは候補になり得ます。住宅方向と駐輪・駐車を含む生活圏の確認が重要です。
本町と新大阪はどちらが飲食店向きですか?
本町はオフィス昼食・法人需要、新大阪は出張・交通・宿泊需要を検証しやすいという違いがあります。本町は休日、新大阪は駅内完結と曜日変動が弱点です。商品、提供時間、営業時間、出口を合わせて選びます。
空中階でも成立しやすい駅はどこですか?
駅名より予約比率と建物入口で決まります。美容、整体、ジム、教室、専門サービスは、検索・紹介で来店でき、入口看板、エレベーター、夜間照度、説明しやすい経路がそろえば、江坂・本町・天王寺・なかもずを含む各駅で比較できます。
最終結論
御堂筋線8駅に共通の「最も良い駅」はありません。広域新規と高回転なら梅田・心斎橋・なんば、平日業務需要なら本町・新大阪、業務と住宅の両立なら江坂、地域ターミナルの多層需要なら天王寺、地域リピートならなかもずが最初の検証候補です。
ただし、候補駅を決めた後に重要なのは、改札、地下出口、商業施設、道路、住宅方向、時間帯が候補物件へどうつながるかです。乗降人員や人口が大きくても、対象客が物件前を通らず、入口が見えず、固定費と設備投資を負担できなければ出店条件は整いません。
物件を進めるのは、主対象、利用時間、再来店、保守売上、許容家賃、実動線、競合、設備・契約条件を説明できる場合です。比較可能な賃料データや物件前人流が取れない段階では推測で埋めず、現地調査と個別見積りを行ってください。
御堂筋線の候補駅・店舗物件を個別に比較します
店舗立地研究所では、提携事業者と連携し、候補駅の比較から商圏・人流・競合、物件探し、内見・契約前の条件整理、開業費用・事業計画の確認まで支援しています。
- 業種と客単価に合う駅・街区の絞り込み
- 平日・休日、昼・夜の現地動線確認
- 1階・空中階、居抜き・スケルトンの比較
- 申込み前の設備・工事・契約条件の整理
関連記事
データ利用上の注意
- 本記事は2026年7月19日時点で入手可能な公開情報をもとに作成しています。統計項目により調査年度が異なります。
- 駅1km圏の数値は半径や集計方法を変えると異なります。昼間人口、夜間人口、商業人口は同じ意味ではありません。
- 大阪メトロの2025年数値は2025年11月11日の1日交通調査で、年間の1日平均ではありません。駅利用者数と店舗前通行量は異なります。
- 平均募集賃料と個別物件の賃料は異なり、公開募集物件は市場全体を示しません。階数、面積、駅距離、築年、設備、居抜き状態をそろえない比較はできません。
- 再開発・道路整備は将来の人流を保証しません。完成時期、工事中の動線、候補物件前への波及を最新の公式情報と現地で確認してください。
- 最終的な出店判断には、人流、競合、視認性、進行方向、階数、間口、設備、工事、契約、法令・許認可の個別確認が必要です。
参考資料・出典
- 「路線別駅別乗降人員 交通調査日 2025年11月11日」大阪市高速電気軌道株式会社(Osaka Metro)、2025年調査・公表。公式PDF
- 「路線別駅別乗降人員 交通調査日 2024年11月12日」大阪市高速電気軌道株式会社(Osaka Metro)、2024年調査・公表。公式PDF
- 「駅別乗降人員」大阪市高速電気軌道株式会社、更新状況確認:2026年7月19日。公式ページ
- 江坂・新大阪・梅田・本町・心斎橋・なんば・天王寺・なかもず各駅1km商圏レポート、店舗立地研究所、確認日:2026年7月19日。江坂/新大阪/梅田/本町/心斎橋/なんば/天王寺/なかもず
- 「新大阪駅周辺地域のまちづくり」大阪市、方針策定:2025年6月18日。公式ページ
- 「グラングリーン大阪 プロジェクト概要」グラングリーン大阪開発事業者、確認日:2026年7月19日。公式ページ
- 「心斎橋駅直結『クオーツ心斎橋』」カルチュア・コンビニエンス・クラブ株式会社、2026年4月24日。公式発表
- 「御堂筋の将来ビジョン・なんば駅周辺における道路空間再編」大阪市、確認日:2026年7月19日。公式ページ
- 「中百舌鳥駅周辺活性化」堺市、基本方針:2024年5月、更新状況確認:2026年7月19日。公式ページ
- 「泉北高速鉄道との経営統合」南海電気鉄道株式会社、統合日:2025年4月1日。公式発表


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